近年のHST、大口径望遠鏡によるの銀河団の観測によると、これら
の銀河団では
近傍銀河団と比べ、
そのような銀河の進化に影響を与えるような環境効果としては、
HST、大口径望遠鏡による遠方銀河団中の銀河の観測と比較することで、どの 環境効果が最も寄与しているかを調べる場合、銀河の星形成率を理論的に予想 して、観測されている銀河のカラー、形態と比較する必要がある。そのために は銀河がある条件下で、どのくらいの星を形成するかを予想する星形成モデル が必要となる。
今までの銀河の星形成モデルの代表としてはシュミット則がある。これは銀河
の星形成率は、 (n=1-2) というように銀河の
ガスの質量のべき乗、あるいは
というように
密度のべき乗に比例するというものである。 しかしこのモデルは経験則にす
ぎず、物理的根拠があいまいである。特に環境効果のように、比較的短時間に
銀河が置かれている状況が変化するような場合は、成り立っているかどうかは
自明ではない。そこで本研究では物理的に明確な星形成モデルを作成し、環境
効果によって銀河の星形成率がどのように変化するかを予想して観測と比較し
た。それをもとにどの環境効果が銀河団の銀河の進化に最も影響を与えている
かを議論する。