銀河が弱いバー構造を持つとき、その銀河の銀河中心領域にあるmassive gas
diskの進化について我々は数値シミュレーションで調べた(Wada and Habe
1995)。gas diskがmassive であることから、その自己重力を考慮することに
よりガスのは銀河中心ちかくで大きな値を持ち、銀河の
ポテンシャルによるinner Lindblad resonanceよりも内側に "もう一つの
inner Lindblad resonance"が存在する(Wada and Habe 1995)。この "もう
一つのinner Lindblad resonance"は銀河中心に巨大ブラックホールがあると
きにも表れる(Fukuda, Wada and Habe 1998)。ガスの自己重力がガスデスクの
分裂するほど大きくなくても、この "もう一つのinner Lindblad resonance"
はガスディスクの進化に影響する。Fukuda, Wada and Habe(1998)でより詳細
に示したように、gas diskに衝撃波が発生し、その衝撃波領域でガスの自己重
力の効果によってガス密度が高くなり、バーによるトルクによって効果的に角
運動量輸送が起こる。その結果ガスは中心に集中した。
Wada and Habe (1995)では銀河内の半径2kpcで質量がのガスディスクの場合
のガ
スが銀河中心の100pc内に集中すると言う結果を示している。ここで、
は初期のガスディスクのサイズ内のガスの質量と星の質量との比である。この
計算では自己重力をFFTで計算しており、space resolutionは
である。よりhigh resolutionの計算によって、このdense gas clumpの進化を
計算することができよう。Fukuda, Wada and Habe (1998)では、銀河中心の巨
大ブラックホールのまわりに100pc sizeのガスリングが形成された。これがガ
スの自己重力によって分裂合体して
のgas clumpが形成され
ると同時に50pc scaleのガスディスクが形成された。このガスディスクはこの
gas clumpの潮汐力を受けながらさらに進化を続けると期待される。