B.B.Elmegreen,D.M.Elmegreen & montenegro(1992) は銀河の輝度分布の 解析から、2本および3本の腕が共存して見えることを示したが、 今回のシミュレーションの結果を考えると、 これらは、独立に振る舞う2本および3本の腕を持つ密度波のモードが共存 してことを示していると解釈することができる。
2本および3本の密度波が独立に存在し異なる角速度で回転すると、 両者の位相の違いから、様々な多重渦状腕構造が現れる。 そのような多重渦状密度波にガスが応答すると、 ガスの非線型性も加わって、さらに多様な渦状構造が現れることになる。 これは、観測される銀河渦状腕の多様性の一因となるであろう。 また、グローバルな渦状構造の解析にはガスや若い星の 分布は適当ではないといえる。